去る9月19日未明、自民党安倍晋三政権は、安全保障関連法案を衆議院に続いて参議院でも強行採決し成立させた。国民の6割以上が法案に反対し、今国会で成立させるべきではないという声が8割にも達するなかでの、まさしく問答無用の蛮行である。私たち大東文化大学関係者有志は、この暴挙に満腔の怒りをもって抗議する。

 圧倒的多数の憲法学者をはじめとして、歴代の内閣法制局長官、さらには元最高裁判所長官までもが違憲と断じたこの法律は、「平和安全法制」なるその名称と裏腹に、戦後70年、諸外国の国民に一度も銃口を向けることのなかったわが国を、「戦争をする国」へと転換させ、国民を戦争の危険へと導く戦争法にほかならない。歴代の政権が違憲と言明してきた集団的自衛権の行使を、一内閣の恣意によって合憲と言いくるめることは、立憲主義の破壊であり民主主義の否定である。

 このような安倍内閣とそれを支える自民党・公明党の暴走に対し、全国各地で多くの抗議の声が上がった。それは世代をこえてあらゆる層におよび、あるときは地域の小さなコミュニティで、あるときは大学の教室で反対の意志を示し、あるときは国会周辺を数万のひとびとで埋めつくした。この運動の最大の特徴は、自立した個々人の意志、自由で平等な主体の集合体ということである。大学生たちのSEALDs、高校生たちの運動、ママの会、学者の会など無数の自発的な集まりが、権力の暴走に歯止めをかけるという一点で結びつき、かつてない大きなうねりを生みだしてきた。私たち「安全保障関連法案に反対する大東文化大学関係者有志」もまた、これらの声に触発されて立ち上がったものである。9月28日現在、この会には、46名が呼びかけ人として、206名が賛同者として名を連ねている。

 戦争法案は可決され成立した。しかし、たたかいはまだ終わっていない。むしろ戦争法の実効化阻止と廃止をかちとる長い過程を考えれば、いま始まったばかりである。すでに憲法学者による違憲訴訟も準備されている。わが国ではこれまで、いかなる悪法も、法律として成立すれば、反対運動は潮が引くように衰退し、なにごともなかったかのような日常に戻るのが常であった。しかしそのような健忘は許されない。その意味で、いま問われているのは、私たち自身の行動への意志であり、「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない。」(日本国憲法第12条)のである。

 本学は、前身の大東文化学院の時代、他の大学と同じように、アジア・太平洋戦争で多くの学徒を戦場に送った痛恨の歴史をもっている。同じ過ちをくり返してはならない。

 これから長く困難なたたかいが予想される。私たちは戦争法の実効化阻止と廃止のために、「安全保障関連法案に反対する大東文化大学関係者有志」から「安保法制の廃止をもとめる大東文化大学関係者有志」に名称を改め、内外の声と連帯し、粘り強く、運動を継続していく。学生、教職員、卒業生その他、すべての大東文化大学関係者のみなさんに、私たちとともにたたかうよう呼びかける。希望は私たちとともにある。

2015年9月28日

安保法制の廃止をもとめる大東文化大学関係者有志

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